collection I コレクション展
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石元泰博・コレクション展 HANA
2018年08月07日[火] - 2018年11月25日[日]
*10月8日(月)は展示替えのため閉室
前期 2018年8月7日(火)~10月7日(日)
後期 10月9日(火)~11月25日(日)
9:00~17:00(入場は16:30まで)
会場:2階 石元泰博展示室
観覧料:一般360(280)円・大学生250(200円)・高校生以下無料
*観覧料はすべて消費税込価格
*( )内は20名以上の団体料金
*年間観覧券ご持参の方は無料
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳及び被爆者健康手帳所持者とその介護者(1名)、高知県及び高知市長寿手帳所持者は無料
*「王様の美術館展」、「芳年展」観覧券(半券付、各展会期中)所持者は無料
*「シャガール・コレクション展」「コレクション・テーマ展」も併せてご覧いただけます。
《コスモス》1986年 Common Cosmos ©高知県, 石元泰博フォトセンター
内容
大きな花びらを細い花柄が支えている花の仕組み、自然の不思議さに魅了され、石元が東京の自宅の居間に簡易スタジオを作って花を撮影し始めたのは、昭和61(1986)年のことでした。
自宅の居間に黒いレフ版、ストロボをセットし、花がつぼみから開き、枯れていくまでを撮影していきます。すぐに写真集として出版も決定し、出版社からは3か月で撮影を終了して欲しいという注文を石元は1年に延ばして撮影を続けました。それは、3か月で撮影できる花が限られ、四季の花を撮影したいという石元の思いがあってのことです。そんなこだわりもあって『HANA』には、初夏に花が咲く芍薬から、夏の向日葵、秋の菊、初春の水仙と四季それぞれの花を見ることができます。
『HANA』の巻末に石元は「花を撮る」と題して文章を寄せています。その中に「改めて今、写真を並べてみると、なんだ唯の花じゃないか、と笑われそうであるが、私は私なりに、大真面目で、花の造形と、レンズをはさんで対峙したつもりなのである」とあるように、花の造形の美しさと生物としての儚さが作品の中に込められています。さらに石元は「この花達には色がない。私はわざと色をさけた。勿論第一にはかたちにこだわって撮ってみたいという願いがあったからだが、巷の、まるで狂気としか思えない色の氾濫に対する、いささかの抵抗もあった。と今になって思っている。」と綴っています。そこに他の写真家の撮影した「花」や「Flower」ではない石元の「HANA」の特徴が表れているのです。
本展では、写真集『HANA』に掲載された作品を中心に、石元自身の手によるオリジナル・プリントを紹介します。
《雪餅草(ユキモチソウ)》 1986-87年 Yukimochi-so (a Kind of Arisaema) ©高知県, 石元泰博フォトセンター
《額紫陽花(ガクアジサイ)》 1986-87年 Gaku-ajisai (a Kind of Hydrangea) ©高知県, 石元泰博フォトセンター