collection コレクション展

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シャガール・コレクション展 オデュッセイア2

2021年12月07日[火] - 2022年02月06日[日]

*1月17日(月)~28日(火)は閉室

会場:

2階 第1展示室

観覧料:
一般370円(290円) 大学生260円(200円)、 高校生以下無料

*( )内は20名以上の団体料金。
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳及び被爆者健康手帳所持者とその介護者(1名)、高知市及び高知県長寿手帳所持者は無料。
*年間観覧券所持者は無料。

内容

リトグラフによる版画集「オデュッセイア」は、シャガールの晩年に制作された、82点からなる大規模な作品です。トロイア戦争を題材にした、古代ギリシアの詩人ホメーロスの叙事詩につけられた挿絵は、80代後半の老画家の手になるとは思えないほど、鮮烈な色彩と自由な描線で描かれています。

トロイアとの戦争をギリシア方の勝利に導いた知将オデュッセウスは、妻ペーネロペイアが待つ故国へ帰ろうとしますが、ひょんなことで海の神ポセイドーンの怒りを買い、長らく諸国を放浪することになります。ギリシア神話に名高い魔女キルケーやニンフのカリュプソー、怪物セイレーンたちとのエピソードが語られた後、ようやく故国に辿り着いたオデュッセウスでしたが、美貌の妻ペーネロペイアには40人もの求婚者が言い寄り、宮廷を蹂躙していました。剛腕のオデュッセウスは得意の弓矢で求婚者たちを皆殺しにして再び王座につき、物語は大団円を迎えます。

古代神話ならではの凄惨な記述は、シャガールの円熟の手腕で牧歌的な描写に昇華され、最晩年に到達した逸楽の境地を窺わせます。巨匠が挑んだ、西洋の知の源である古典の世界をご堪能ください。

マルク・シャガール プロフィール

1887年、シャガールはロシアの街、ヴィテブスク(現在のベラルーシ共和国)の貧しいユダヤ人の家庭に生まれました。1911年からパリに出て、ラ・リューシュ(ハチの巣)というアトリエで制作に励む一方、アポリネール、サンドラールら詩人たちとも交流しました。キュビスムやフォーヴィスムを中心とする最新の美術に影響を受けるものの、恋人や花束といったモティーフが浮遊する独自の表現を確立していきます。 1915年には、生涯シャガールが愛し、創造の源泉となった同じユダヤ人のベラと結婚します。翌年には娘イダが生まれ、画家としての名声も高まりますが、ナチによるユダヤ民族の迫害政策や、ロシア革命、二度の世界大戦などの苦難に見舞われ、ヨーロッパ各地を転々としたのちアメリカへ亡命、その地でベラを失くします。ベラの死後、しばらく筆を取れなくなっていましたが、イダをはじめとする周囲の支えにより制作を再開し、「色彩の魔術師」と呼ばれるような鮮やかな色彩表現を深めていきます。1950年から南仏のヴァンスに定住し、晩年にいたるまで旺盛な制作意欲を発揮しましたが、1985年に惜しまれつつ逝去しました。享年97歳でした

2021年度シャガール・コレクション展テーマ
「溢れる色彩」

《花嫁の花束》や《オルジュヴァルの夜》のように赤や青を全面に施したもの、ピンク色に塗られた空のある《路上の花束》……シャガールの油彩作品の色は現実とは異なる色を用いながらきらめくような色で、見る人を惹きつけます。それは版画作品にも当てはまり、思い通りの色を出すために試行錯誤が行われました。

今期はシャガールが制作した色彩版画から『ダフニスとクロエ』、『オデュッセイア』、『アラビアン・ナイトからの四つの物語』、『ポエム』の4シリーズを展示します。なかでもカラーリトグラフで刷られた『ダフニスとクロエ』は、20から25枚もの版を用いて制作されました。純度の高い色を駆使して表される本作は、物語の明るく牧歌的な雰囲気を伝えます。シャガールの色彩に対するこだわりが感じられる作品をご覧ください。

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マルク・シャガール《路上の花束》1935年

(C) ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo,2021, Chagall (R) C3508

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