collection コレクション展

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シャガール・コレクション展

2023年04月15日[土] - 2023年06月11日[日]

会場:

2階 第1展示室

観覧料:
一般370円(290円) 大学生260円(200円)、 高校生以下無料

*( )内は20名以上の団体料金。
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳及び被爆者健康手帳所持者とその介護者(1名)、高知市及び高知県長寿手帳所持者は無料。
*年間観覧券所持者は無料。

内容

ロシアの辺境ヴィテブスクから首都サンクト・ペテルブルグに出て以来、さまざまな理由で諸国を遍歴することになったシャガール。しかし、彼のその時その時のアトリエには、常に花がありました。シャガールにとって、花は幸福に輝く生命そのものでした。また生命の象徴として、自らを表現するものともなります。例えば当館所蔵の油彩画《路上の花束》では、浮遊する二つの花束は社会に翻弄される画家と妻の姿として描かれています。

今回はシャガールの重要なモティーフのひとつであった「花」を主題にした作品を精選して展示いたします。シャガールの描く可憐な花々は、高知を訪れる方々を暖かくお迎えするでしょう。

マルク・シャガール プロフィール

1887年、シャガールはロシアの街、ヴィテブスク(現在のベラルーシ共和国)の貧しいユダヤ人の家庭に生まれました。1911年からパリに出て、ラ・リューシュ(ハチの巣)というアトリエで制作に励む一方、アポリネール、サンドラールら詩人たちとも交流しました。キュビスムやフォーヴィスムを中心とする最新の美術に影響を受けるものの、恋人や花束といったモティーフが浮遊する独自の表現を確立していきます。 1915年には、生涯シャガールが愛し、創造の源泉となった同じユダヤ人のベラと結婚します。翌年には娘イダが生まれ、画家としての名声も高まりますが、ナチによるユダヤ民族の迫害政策や、ロシア革命、二度の世界大戦などの苦難に見舞われ、ヨーロッパ各地を転々としたのちアメリカへ亡命、その地でベラを失くします。ベラの死後、しばらく筆を取れなくなっていましたが、イダをはじめとする周囲の支えにより制作を再開し、「色彩の魔術師」と呼ばれるような鮮やかな色彩表現を深めていきます。1950年から南仏のヴァンスに定住し、晩年にいたるまで旺盛な制作意欲を発揮しましたが、1985年に惜しまれつつ逝去しました。享年97歳でした

2023年度シャガール・コレクション展テーマ
「シャガールと舞台」

1期はNHKの連続テレビ小説「らんまん」の放送にあわせ、花をテーマにした作品を、第2期~5期はサーカス、演劇、バレエといった舞台にかかわる作品を展示します。

シャガールは生涯を通して舞台に関する作品を制作しました。特に記念碑的作品として有名なのは、63年に依頼を受けたパリ・オペラ座の天井画でしょう。当時70歳を超えていたシャガールは、円形の天井画に14の舞台演目の主題を選び、描きました。その中には今回展示する《ダフニスとクロエ》も含まれています。また、人を楽しませる見世物であるサーカスもシャガールにとって重要なテーマでした。《サーカス》では空中ブランコや綱渡りなど、重力に反して軽やかに動くサーカスの軽業師の姿が魅力的に描かれています。シャガールが描いた華やかで躍動感のある舞台の世界をご覧ください。

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マルク・シャガール《オルジュヴァルの夜》1949年

(C) ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo,2023, Chagall (R) C4198

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