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幕末維新博関連事業 生誕300年記念
中山高陽展

2018年01月17日[水] - 2018年02月24日[土]

会場:
1階 第4展示室

観覧料:
一般360円(280円) 大学生250円(200円)、 高校生以下無料

*( )内は20名以上の団体料金。
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳及び被爆者健康手帳所持者とその介護者(1名)、高知市及び高知県長寿手帳所持者は無料。
*年間観覧券所持者は無料。
*「石元泰博・コレクション展」「シャガール・コレクション」も併せてご覧いただけます。
*「岡上淑子コラージュ展ーはるかな旅」(1月20日~3月25日)の開催期間中、「岡上淑子コラージュ展」のチケットをお持ちの方は無料でご覧いただけます。

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出品リスト.pdf

内容

18世紀を生きた土佐の絵師、中山高陽(なかやまこうよう)〈享保2年(1717)-安永9年(1780)〉の生誕300年を記念する展覧会を開催いたします。

高陽は若い時から書を学び、また土佐藩の儒学隆盛期にあって、佐川の儒者・富永惟安(とみながいあん)に師事しました。その一方で絵を志し、京都で南画の草分けの一人である彭城百川(さかきひゃくせん)に学んだと言われています。宝暦8年(1758)、江戸に出て、書家の沢田東江(さわだとうこう)や儒学者の井上金峨(いのうえきんが)ら文化人と親しく交わりました。宝暦11年(1761)には詩・書・画に励んだことを評価され、もとは商家の生まれながら苗字帯刀を許され、土佐藩より三人扶持を給されます。

とりわけ画業については、同時代の狩野派とも関西の南画家たちとも異なる独自の画風を築き上げますが、その背景には日本、中国、朝鮮のさまざまな流派の古画を地道に参照し、昇華する過程があったであろうことが、現在残っている粉本類からうかがえます。高陽の生きた江戸中期、18世紀の画壇は、西洋由来の知識など長崎を通じて入ってきた海外の情報を受けて大いに活気づき、日本の東西で個性的な画家が多く輩出された時代でした。高陽もまたその時代にあって独自の方法で当時の最先端の流行を自身の絵に取り入れたと言ってよいでしょう。高陽の諸派兼学の精神は、江戸における弟子の渡辺玄対(わたなべげんたい)をとおして谷文晁(たにぶんちょう)にまで受け継がれ、「関東南画」確立の基礎となったのです。

高陽の画業については、地元土佐でも「高陽の前に高陽なく、高陽の後に高陽なし」、「土佐の生んだ唯一の画傑」などと評され、明治期以降の土佐、高知の画家や文化人たちから多くの尊敬を集め、その作品や粉本は収集の対象となりました。

本展では、近世土佐が輩出した最も偉大な絵師のひとりである中山高陽の作品を当館のコレクションや地元で所蔵される資料を中心に展覧するとともに、それら資料を受け継ぎ、紹介してきた高知の人々の営みをご紹介します。

*本展では2017年(平成29)にご逝去された画家、竹村文男氏の作品も追悼展示いたします。

学芸員によるギャラリートーク

会期中の毎土曜13:30より、学芸員によるギャラリートークを行います。1階第4展示室にお集まりください。要観覧券。

[広報画像①]酔李白図.jpg
中山高陽《酔李白図》1767年、絹本彩色


[広報画像③]鳳凰孔雀図(右隻).jpg中山高陽《鳳凰孔雀図(右隻)》1769年 六曲一双屏風、紙本彩色

[広報画像②]鳳凰孔雀図(左隻).jpg中山高陽《鳳凰孔雀図(左隻)》1769年 六曲一双屏風、紙本彩色

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