exhibitions 展覧会

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高知の前衛
高﨑元尚と浜口富治
2026年02月28日[土] - 2026年03月31日[火]
開館時間|9:00 − 17:00(⼊場は16:30)
観覧料|⼀般前売960円、⼀般当⽇1,200円(960円)、⼤学⽣850円(680円)、⾼校⽣以下無料
( )内は20名以上の団体料⾦/年間観覧券所持者は無料/⾝体障害者⼿帳、療育⼿帳、精神障害者保健福祉⼿帳、戦傷病者⼿帳及び被爆者健康⼿帳所持者とその介護者(1名)、⾼知県及び⾼知市⻑寿⼿帳所持者は無料
前売券販売所|県立美術館ミュージアムショップ、金高堂書店本店、こうち生活協同組合(コープよしだ、コープかもべ)、県庁生協売店、ローソンチケット[Lコード:62706]
会場|当館2階 展示室B、C
主催|高知県立美術館(公益財団法人高知県文化財団)
協賛|JEANS FACTORY
助成|芸術文化振興基金
協力|現代企業社
後援|高知県教育委員会、高知市教育委員会、高知新聞社、RKC高知放送、KUTVテレビ高知、KSSさんさんテレビ、KCB高知ケーブルテレビ、エフエム高知、高知シティFM放送
高知の前衛はいかにして生まれたのか。
内容
高知出身の美術家、高﨑元尚(たかさき もとなお、1923–2017)と浜口富治(はまぐち とみじ、1921–2009)の活動を辿り、1960年代の高知で起きた前衛美術運動の実像に迫ります。
戦後に創作活動を本格化させたふたりは、1950年代から並んで頭角をあらわしました。62年には地元の作家たちと美術グループ「前衛土佐派」を結成、高知から新たなムーブメントを起こそうとします。
1960年代初頭の浜口は、刃物を用いた挑発的な作品を発表する傍ら、架空の展覧会の案内状を郵送する作品など、世界的にも早い時期にコンセプチュアルな制作に取り組みました。一方の高﨑は、63年に代表作《装置》を発表して自らの評価を確立。前衛土佐派にとどまらず、66年には関西の「具体美術協会」に参加しています。
本展では、当館が継続的に進めてきた作家調査の成果として、新たに確認された作品や資料を一挙に公開します。長らく全体像が捉えられなかった浜口の1960年代の活動や、高﨑が《装置》を発展させていく歩みを、はじめて体系的に紐解きます。あわせて、前衛土佐派に参加した地元作家の作品や、彼らと並走した詩人たちの活動にも注目することで、これまで十分に語られてこなかった60年代の高知のアートシーンを浮かび上がらせます。
1950年代半ばから相次いでオープンした喫茶店や画廊を発表の場に、高知の作家たちは独自の表現を模索しました。その歴史に改めて目を向けることは、単一的な歴史観を揺さぶり、ローカルな視点から美術史を編みなおす試みにほかなりません。高知の前衛を体現するふたりの美術家の足跡をご紹介する初の機会に、どうぞご期待ください。
主な出品作家
高﨑元尚、浜口富治、入交京子、大西清澄、小原義也、坂田 和、志賀健蔵、須藤康夫、高野 朗、武内光仁、竹村文男、谷岡 久、谷平 務、寺尾孝志、日和崎尊夫、堀 愼吉、正延正俊、三木一成、宮地俊一郎、宮本初義、柳原睦夫 ほか
高知大丸で行われた前衛土佐派展(1962年)
関連イベント
① 担当学芸員によるギャラリートーク[要観覧券・事前予約不要]
日時|3月1日(日)、3月29日(日) 13:30-
会場|2階 高知の前衛展会場
② 対談「コレクティブの時代」から前衛土佐派をプレイバックする[無料・事前予約不要]
「コレクティブの時代」と呼ばれた2010年代に活動を開始し、雑誌『美術手帖』でバックナンバーを振り返る連載「プレイバック!美術手帖」を執筆するなど、戦後から現代の美術まで幅広い知見をもつアーティスト・原田裕規(はらだ ゆうき)氏を招き、本展担当学芸員との対談を行います。
日時|3月15日(日)13:30-14:30
会場|1階 講義室
ゲスト|原田裕規(アーティスト)
③ サタデーレクチャー「高﨑元尚と浜口富治の1960年代」(仮)[無料・事前予約不要]
日時|3月21日(土)13:30-14:30
会場|1階 講義室
講師|塚本麻莉(本展担当学芸員)
④ 白木谷国際現代美術館バスツアー
1960年代に浜口富治の薫陶を受け、前衛土佐派に参加した画家・武内光仁(本展出品作家)が、自らの手で作り上げた「白木谷国際現代美術館」(南国市)が、2026年3月末をもって運営に一区切りをつけることになりました。これにあわせて、当館と白木谷国際現代美術館の両方を巡る特別バスツアーを開催します。
日時|3月14日(土)予定
※本イベントの詳細は、決定次第ウェブサイトにてお知らせします。
白木谷国際現代美術館 撮影:中島健藏
「理由なくデモして街を歩く」(高知市帯屋町界隈でのパフォーマンス風景)(上段左から浜口富治、堀愼吉、寺尾孝志、高﨑元尚。下段左から、森田昭一、須藤康夫、坂田和。撮影者不明)1961年、個人蔵
高﨑元尚《装置66-6》1966年 高知県立美術館
高﨑元尚《密着》1969年
高﨑元尚(1960年代)
浜口富治《海の残骸》1961年 高知県立美術館蔵
浜口富治《メカニズムを閉じ込めたよろこび》1963年 高知県立美術館蔵
浜口富治(1963年)




