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A Raw Material & Vanishing Point
Co-Production, Japan Tour of LOVE BEYOND (Act of Remembrance)
「Love Beyond」に向けて応援メッセージを公開!
2026年06月19日[金] - 2026年06月20日[土]
6月に待望の日本初公演を迎える『ラブ・ビヨンド』に向けて、日本のアーティストから応援メッセージが届きました! KAAT神奈川芸術劇場(公演:6/12~14)、東京芸術劇場(ワークショップ:6/16)、高知県立美術館ホール(6/19・20)に先駆けて、ぜひご一読ください!
日時|2026(令和8)年
6月19日[金]19:00開演(18:30開場)※アフタートーク付
6月20日[土]14:00開演(13:30開場)
※トーク登壇:ラメシュ・メイヤッパン、松本志帆子(藁工ミュージアム 学芸スタッフ)
会場|高知県立美術館ホール
▼ 応援メッセージ第8弾 ▼
森山開次さん(舞踊家)
この舞台を観て、世界と自分自身が遥か違う次元に乖離するような感覚を覚えた。鏡に映る私でさえ私とは違うものに感じる圧倒的な孤独。 シンプルでありながら、緻密な演出。デフアクターの表現力の高さ。記憶の断片を拾い集め、握り締め、鏡に迷い込むように、一人の男の途方もない孤独の旅路を共にしたようだった。人生には孤独がある。その孤独の姿に胸を掻き乱される。記憶を鏡に映し、ズレを少しずつ積み上げるように舞台は進む。そして、最後には、透き通った鏡の向こうに映る俳優の姿に涙する私がいた。心を揺さぶられる作品だった。多くの人に、体感してもらいたい。
■森山開次さん(もりやま・かいじ)
2005 年ソロダンス『KATANA』でニューヨークタイムズ紙に「驚異のダンサー」と評され、07 年ヴェネチア・ビエンナーレ招聘。『曼荼羅の宇宙』にて 13 年芸術選奨新人賞。同年文化庁文化交流使。創造性豊かな作品づくりに定評があり、主な演出振付に新国立劇場バレエ団『竜宮』、KAAT 神奈川芸術劇場『星の王子さま』、全国共同制作オペラ『ラ・ボエーム』、東京 2020 パラリンピック開会式、K バレエ・オプト『踊る。遠野物語』他多数。東京都、東京芸術劇場主催の舞台『TRAIN TRAIN TRAIN』にて 2026 年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。本年日本で初開催されるアジアパラ競技大会開閉会式にて演出統括を担当予定。
photo by Tomohide Ikeya
▼ 応援メッセージ第7弾 ▼
藤田桃子さん(カンパニーデラシネラ)
ある時、友人でろう者の映画作家牧原依里さんが「私は目が見えなくなっても、たぶん怖くない。なぜなら、まだ知らない未知の世界がそこにあるから」と言いました。私はそのことを、折に触れ反芻します。自分の想像や理解力を自分はおおよそ過信しがちで、そしてそれは修正の機会がなく、私は共感力を持っていると勘違いしている。何でも理解できると思うのは、きっと何も理解できていないということだ。私が出来ることは、牧原さんの言葉を反芻することだけ。 ろう者であり演劇クリエイターのラメシュ・メイヤッパンさん作・主演『Love Beyond(Act of Remembrance)』。手話を使う主人公、そして認知症を患っていることが徐々に分かってきます。何という性質の設定か、とまずは思いましたが、作者ラメシュさんは追及緩めず、他者とのコミュニケーション不全の上に物語は進行します。そして主人公は現実と自身の記憶を行き来する。 溶けた二つの世界はあまりにもゆるやかに繋がり取り込まれ、怒りや哀しさといったネガティブな感情は突如発作的に発動し、そのことこそがきっと作品のテーマだと思うのですが、あまりにも美しく誘われる非現実・記憶の入り口に、見誤りそうになります。理解できたと思わないことを旨としたい、とここでも思うのです。
■藤田桃子(ふじた・ももこ)
高知県出身。日本マイム研究所にてマイムを学ぶ。1995年~2006年小野寺修二らと立ち上げたパフォーマンスシアター「水と油」にて活動。2008年カンパニーデラシネラ結成以降は全作品に出演または演出助手として参加。2016年RooTS Vol.4『あの大鴉、さえも』にて小林聡美、片桐はいりとの三人芝居に出演。その他出演作として『ふしぎの国のアリス』『ドン・キホーテ』『見立てる』(以上小野寺修二演出)、『ハウリング』(振付 井手茂太)など。藤田桃子©鈴木穣蔵
▼ 応援メッセージ第6弾 ▼
牧原依里さん(映画作家・演出家・手話のまち東京国際ろう芸術祭ディレクター)
2019年、フランスの国際ろう芸術祭「クラン・ドゥイユ(Clin d'Œil)」にて、『Off Kilter』で彼の演技を初めて観た。その類まれな身体表現と空間の使い方に、一瞬で魅了された。
彼の存在は世界中の人々に知られるべきだと思い、手話のまち東京国際ろう芸術祭への招聘を試みたが、タイミングが合わず叶わなかった。
それがまさか今回、KAATと高知県立美術館が招聘するとは!悔しさを感じながらも、こうして生の舞台を観られることを素直に喜んでいる。世界がその才能を求めている、ということだろう。
今回の新作はまだ観ていない。どんな世界を見せてくれるのか、私自身も心から楽しみにしている。ろう者アーティスト、ラメシュ・メイヤッパン——その才能をこの舞台を通して、しっかりと目に焼き付けてほしい。
■牧原依里(まきはら・えり)
1986年生まれ、ろう者。ろう者の「音楽」をテーマにしたアート・ドキュメンタリー映画『LISTEN リッスン』(2016)を雫境(DAKEI)と共同監督し、第20回文化庁メディア芸術祭アート部門審査委員会推薦作品に選出される。
2024年にはレクチャーパフォーマンス「『聴者を演じるということ』序論」を演出。2025年には、ろう者と聴者が遭遇する舞台作品『黙るな 動け 呼吸しろ』の共同演出・構成を手がけるなど、視覚と日本手話を中心とした自身の身体感覚を通した表現を実践し続けている。2025年度(第76回)芸術選奨文部科学大臣新人賞(芸術振興部門)受賞。
2017年に東京国際ろう映画祭を立ち上げ、2025年には東京国際ろう芸術祭へと発展させる。さらに、2023年秋に西日暮里に設立された、手話を拠点とするワーキング・プレイス「5005」の共同運営者として、ろう・難聴当事者の芸術分野における人材育成や、ろう者と聴者が集うコミュニティづくりにも取り組んでいる。https://www.deafbirdproduction.com/
牧原依里 Phto by Hiroshi Ikeda
▼ 応援メッセージ第5弾 ▼
Sasa_Marieさん(ろう者・アーティスト・詩人・研究者)
これこそが、目で生きる人が主体となって作られた舞台だ。
わたしたちは、誰かの見ている、
その目の世界の中に吸い込まれる。
目で見る世界では、記憶もまた目でたどられる。
時間の中に流れていく、
形をとどめない言葉の重なりを引き受ける生でもある。
生きてきた道のりが違えば、同じものは見えない。
最後まで突きつける、その鮮やかさ。
孤独である自分のことや、
意味というものさえ忘れてしまったとき、
人は何を手がかりに、他者と共にあろうとするのか。
めざめ、まどい。
ながれ、ゆらぎ。
あわい、にじむ。
いつか誰にでも忍び寄る問いが、そっと気配を残す。
そのまなざしが、わたしたちの目の内側に、静かに深く刻まれていく。
■Sasa_Marie(ササ・マリー)
ろう者/アーティスト/詩人/研究者。
手話を基盤とした詩的表現や、音楽の翻訳・再構成に取り組む。
ろう者の身体を通して立ち上がる音楽の軌跡を、手話や身体表現等によって「見えるかたち」にしていく実践を追及。五感をひらく立体的な空間ポエトリー・リーディングを展開。クラシック音楽コンサートのろうナビゲーターや、美術作品の鑑賞支援ファシリテーターとしても活動。
2023 年 4 月、ろう俳優・河合メアリとともに、ろう者の視点から芸術表現を発信する団体mina_te_mari(ミナテマリ)を結成。九州大学大学院芸術工学府博士後期課程、東京藝術大学大学院特別研究生。音楽の発見をテーマに聴覚障害と音楽、音楽の鑑賞環境について研究している。
Sasa_Marie
▼ 応援メッセージ第4弾 ▼
土田英生さん(劇作家・演出家・俳優/MONO代表)
この作品の中ではろう者の方とのコミュニケーションがベースになっているけれど、高校生の時に体験したオーストラリアでのホームステイの記憶が当時の感覚を伴いながら鮮明に蘇ってきた。相手がなにを言っているのか理解できず、自分の言いたいことも伝えられない。気持ちだけが先走るあの心地。今回は字幕なしの上演と聞いているけれど、逆にそれが功を奏するのではないかと想像する。コミュニケーションにおけるもどかしさを追体験できるのではないか。
内容にも深い共感を覚えた。自分の年齢にも関係してくるのかもしれないが、生きてきた中での悔恨や、足取りに対する郷愁がダイレクトに伝わってくる。そして、ネタバレを避けるのではっきりとは書けないが、ある道具の使い方がとても効果的で、主人公が身体的に置かれている状況と、脳内で見えている景色の対比を絶妙に表現していた。
ぜひ多くの方に見て欲しい作品です。
■土田英生(つちだ ・ひでお)
劇作家・演出家・俳優
1989 年に「B 級プラクティス」(現 MONO)結成。1990 年以降全作品の作・演出を担当する。1999 年『その鉄塔に男たちはいるという』で第 6 回 OMS 戯曲賞大賞を受賞。2001年『崩れた石垣、のぼる鮭たち』(文学座)で第 56 回芸術祭賞優秀賞を受賞。2003 年文化庁の新進芸術家留学制度で一年間ロンドンに留学。劇作と並行してテレビドラマ・映画脚本の執筆も多数。その代表作に、映画『約三十の嘘』、テレビドラマ『崖っぷちホテル!』など。
土田英生
▼ 応援メッセージ第3弾 ▼
酒井冴輝さん(POCチャンネル・長男/一般社団法人POC・代表理事/デフフェス実行委員会・委員長)
『Love Beyond』を観て、記憶を表現する演出方法がとても印象的で、最初から強く惹き込まれました。表現方法が非常に多彩で、役者の動きや手話一つひとつに自然とのめり込んでいく感覚があり、まるで夢の中に入り込んだような不思議な時間でした。特に、ストーリーの中で相手に「伝えたいのに伝わらない」というもどかしさの表現がリアルで、相手にどう伝えるかを模索する姿にも深く共感しました。作品の世界に入り込むことで、音がなくても人の感情や想いはここまで心に響くのだと強く感じました。聞こえない人も聞こえる人も是非一緒に観ていただきたい作品です。
■酒井冴輝(さかい・さいき)
POC チャンネル・長男
一般社団法人 POC・代表理事
デフフェス実行委員会・委員長
耳が聞こえる【長男・サエキ】と耳が聞こえない【次男・ナツ】【三男・マコ】の三兄弟で、手話や聞こえないあるあるなどをテーマに、ユーモアを交えて発信。YouTube をメインに総フォロワー17 万人を突破。 幼少期からの自身の経験をもとに、聞こえる人と聞こえない人の間にある“見えない壁”を壊すことをミッションに活動中。手話でつながるコミュニティや空間づくりを通じて、誰もが自然に関われる社会の実現を目指している。
酒井冴輝
▼ 応援メッセージ第2弾 ▼
那須凜さん(俳優/劇団青年座所属)
今作は、2024 年に KAAT で、昨年にスコットランドで上演された「品川猿の告白-Confessions of a Shinagawa Monkey」でご一緒し、大変感銘をうけたマシュー・レントンが演出を手がけています。ワールドツアーを観た英国の仲間達が大絶賛していた作品なので、日本に上陸して生で拝見できることが心から楽しみです。
「Love Byond」では、人々が司る言語の多様性を思い出させてくれます。英国手話、口語、そして視覚的言語です。その全ての言語を、我々日本人で完璧に理解できる人は少ないでしょう。しかしそれでいいのです、それがいいのです。
マシューが仕掛ける様々なマジカルな演出たちが、人々の境界線のように思える言語を飛び越えて、愛というものを多くの言葉で語りかけてくれます。表現を愛する日本の皆さんの多くに、この作品が届くことを祈っています!
■那須凜(なす・りん)
東京都出身。劇団青年座所属。2015年に劇団青年座に入団、以降、舞台を中心に活躍。第29回読売演劇大賞杉村春子賞を受賞。第59回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。近年の主な出演作に【舞台】『水の間の子供たち』『ショウメイコウ』『西に黄色のラプソディ』『黒い十人の女』『星の降る時』『品川猿の告白 Confessions of a Shinagawa Monkey』『破門フェデリコ』『ケエツブロウよ‐伊藤野枝ただいま帰省中』ミュージカル『イザボー』『夜叉ケ池』。
〇次回公演情報:2026年7月『ラッツォクの灯』(新国立劇場)、9月 劇団青年座公演『ハード・プロブレム』(吉祥寺シアター)、2027年1月・2月MOJOプロジェクト ミュージカル『イザボー』再演(東京・大阪)。
那須凜
▼ 応援メッセージ第1弾 ▼
小野寺修二さん(カンパニーデラシネラ)
以前、フランスのランスで開催されたろう者が中心となった芸術祭Clin D'oeil Festivalで、今作の作・主演ラメシュさんのソロ作品を観たことがあります。身体から出てくる情報量の多さと表現の真摯さ豊かさにとても驚きました。今作も言語を超えていく彼の身体に釘付けでした。
シームレスにつながる空間、時間、音楽。記憶や幻想の世界にいつのまにか連れ込まれる感覚は、不安を伴いながらも惹きつけられるもので、日常にひそむ虚像、境界線、隙間が自分から遠くないことを感じます。テキストの少なさやセットのシンプルさが想像を喚起し、個人の話であるようで普遍的な「私」の話だと実感しました。
■小野寺修二(おのでら・しゅうじ)
カンパニーデラシネラ主宰・演出家。日本マイム研究所で学び、水と油での活動(1995–2006)を経て文化庁新進芸術家海外研修制度研修員として渡仏。帰国後カンパニーデラシネラを設立。マイムを軸に言語に頼らない演出で注目を集める。読売演劇大賞最優秀スタッフ賞、日本ダンスフォーラム賞受賞。現代能楽集Ⅸ『竹取』(2018年世田谷シアタートラム他)、『国際共同制作 TOGE』(2021年/神奈川芸術劇場)、『ふしぎの国のアリス』(2022年新国立劇場他)など話題作を多数演出。東京芸術祭『嵐が丘』では野外劇にも挑戦。文化庁文化交流使(2015年度)。
○次回公演情報:2026年6月20・21日 古典名作劇場シリーズvol.4『はだかの王様』を音楽・音響のVV翻訳表現付きで上演(会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT)。
小野寺修二 ©鈴木 穣蔵
Love Beyond, Photo: Tommy Ga-Ken-Wan
Love Beyond, Photo: Tommy Ga-Ken-Wan
Love Beyond, Photo: Tommy Ga-Ken-Wan







