exhibitions 展覧会

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大原治雄写真展 ―ブラジルの光、家族の風景

2016年04月09日[土] - 2016年06月12日[日]

9:00~17:00(入場は16:30まで)

観覧料:
一般前売り 720円/当日900円/団体720円、大学生当日600円/団体480円・高校生以下は無料

※ ( )内は20名以上の団体割引料金。
※ 年間観覧券所持者(2,580円)は無料。
※ 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳及び被爆者健康手帳所持者とその介護者(1名)、高知県及び高知市の長寿手帳所持者は無料。

主催
高知県立美術館、モレイラ・サーレス財団、駐日ブラジル大使館、NHK高知放送局

後援
高知県教育委員会、高知市教育委員会、高知新聞社、RKC高知放送、KUTVテレビ高知、KSSさんさんテレビ、KCB高知ケーブルテレビ、エフエム高知、高知シティFM放送

協力
株式会社コンタクト



ブラジルの大地と光、

ささやかで、愛おしい家族の風景

鍬を手に持ち、カメラを肩にかけて・・・

ブラジルの移民、大原治雄の日本初の展覧会

内容

大原治雄(1909~1999)は、高知から移民としてブラジルに渡り、農業を営みながらブラジルの自然や家族たちの姿、変わりゆくロンドリーナの町を写真に収め、ブラジル国内で近年評価が高まっている写真家です。本展は、大原治雄の写真作品を日本で初めて紹介する展覧会です。 大原は、1909年、高知県吾川郡三瀬村石見(現いの町)に生まれました。1927年、17歳で家族らと集団移民としてブラジルに渡り、はじめサンパウロの農園で農場労働者として働き、その後未開拓の地、パラナ州ロンドリーナに最初の開拓者の一人として入植します。28歳の頃に小型カメラを購入し、農作業の合間に趣味で写真を撮るようになります。独自に研究を重ねながら技術を習得し、次第にカメラに没頭していきます。1951年には、サンパウロのフォトシネクラブ・バンデイランチの会員になり、国内外の写真展にも出品するようになります。当時はほとんど無名のアマチュア写真家でしたが、1970年代初頭頃から徐々に知られ始め、地元パラナ州の新聞などで紹介されるようになります。1998年、「ロンドリーナ国際フェスティバル」で初の個展が開催され、大きな反響を呼びます。その後、「クリチバ市国際写真ビエンナーレ」(パラナ州)に第2回(1998年)、第3回(2000年)と連続で紹介され、高い評価を受けました。 1999年、大原は家族に見守られながら89歳で永眠します。2008年、日本人のブラジル移民100周年の記念の年に、遺族によりオリジナルプリント、ネガフィルム、写真用機材、蔵書、日記など一連の資料が、「モレイラ・サーレス財団」(IMS:ブラジルの写真や文学、音楽などを収集研究する機関)に寄贈されました。 本展では、IMSのコレクションから、約180点のプリントを展示します。遥かブラジルの地に渡り、家族や仲間たちと切り拓き育て上げた広大な農場、そこで働く農民の日常風景、そして愛する家族の姿をこつこつと穏やかに写した大原の写真から、人々の心に存在する普遍的な人間や自然への賛歌を感じていただけることでしょう。

〇本展の見どころ
*1909年に高知に生まれ、1927年にブラジルに農業移民として渡った大原治雄の写真を日本で初めて紹介する展覧会である。大原はブラジルでは高い評価を受けているが、日本ではこれまで紹介されたことが無く、知られざる写真家の発見となる展覧会である。

*展覧会では、1940年代から60年代に撮影された作品を中心に182点のモノクローム・プリントが展示される。また、大原が妻・幸の思い出を編集し子どもたちに手渡したという「アルバム帖」を展示。また渡伯以来書き続けた日記、カメラなどの関連資料が、高知会場のみ特別展示される。

モレイラ・サーレス財団 Institute Moreira Salles(IMS)
ブラジルの銀行(Unibancoウニバンコ)が設立し、モレイラ·サーレス家の出資により運営されている文化財団。写真、音楽、文学、映像の部門のコレクションを形成している。研究、展示の他、季刊誌『ZUM』や展覧会カタログ、写真、文学、音楽の出版も手掛けている。

大原治雄の作品資料などブラジルの最も重要な写真家30人のコレクションを、リオ・デ・ジャネイロ市にあるIMSの「フォトグラフィー・アーカイブ・アンド・リサーチ・センター」(写真保存専門部門)で維持管理している。

2017年にはサンパウロにモレイラ・サーレス美術館がオープン予定である。 チェ・ゲバラを取り上げた映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』などを監督したウォルター・サーレスはサーレス家の一人。

関連企画

記念講演会「大原治雄作品の魅力について」
本展監修者セルジオ・ブルジ氏(モレイラ・サーレス財団写真部門総監督)に大原治雄作品の魅力についてお話しいただきます。
*ポルトガル語、逐次通訳付き

日時:4月9日(土) 11:00~12:30
会場:1階講義室 60席 
入場無料、申込不要

レクチャー「高知とブラジル移民、大原治雄の足跡を訪ねて」
ブラジル移民史における大原治雄の存在と位置づけについて探ります。

日時:2016年4月24日(日)14:00~15:30
会場:1階講義室 60席
入場無料、申込不要
講師:酒井邦博氏(「移民の国に咲いた花~日本・ブラジル120年~」NHK制作局 ディレクター)
中村茂生氏
(早稲田大学移民・エスニック文化研究所 招聘研究員)

春の定期上映会
「ブラジル映画特集 果てしなき大地、見果てぬ夢」

5月28日(土)、29日(日) 高知県立美術館ホール

*詳細は、上映会ウェブサイトをご参照ください。

ティーチャーズ・デイ
県内学校教員を対象にしたギャラリー・トークと、学校利用についての相談会。

日時:2016年4月17日(日)14:00~15:30
集合場所:第1会場
要電話申し込み

ギャラリー・トーク(担当学芸員による作品解説)
4月17日(日)、5月1日(日)・8日(日)・15日(日) ・29日(日) 各日 14:00~
4月17日(日)ティーチャーズ・デー
5月22日(日)英語通訳付き
5月29日(日)手話通訳付き
各日とも14時より 集合場所は第2展示室前
展覧会チケットをお持ちのうえ2階第一会場前にお集まりください。

ワークショップ「こどもの日にこどもの写真を撮ろう!
日時:5月5日(木・祝)13:00~15:00(予定)
会場:1階講義室
定員:ご家族15組
用意するもの:スマホまたはデジカメ、汚れてもよい服装
参加費:大原展チケット半券
申込方法:美術館まで電話でお申し込みください。先着順です。

〇有資格者による無料託児サービス
5月18日(水)~22日(日) 各日10:00~12:00、13:30~15:30 入替制。
各回定員10名。入替制。
お電話で仮予約のうえ、申込書を5月11日(水)までに提出してください。
対象:生後6カ月~未就学児

〇展覧会関連番組
ETV特集「移民の国に咲いた花~日本ブラジル120年~」
5月2日(月)15:10~16:00
NHK総合(高知県域)
(2015年11月28日にEテレで放送されたものの再放送です)

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家族の集合写真、1950 年頃
パラナ州ロンドリーナ、シャカラ・アララ


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コーヒーの収穫に向かう朝、1940 年
パラナ州ロンドリーナ、シャカラ・アララ


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治雄の娘・マリアと甥・富田カズオ、1955 年
パラナ州ロンドリーナ、富田農園

©Haruo Ohara/ Instituto Moreira Salles Collections

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