exhibitions 展覧会
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開館3周年記念 絵金展 土佐の芝居絵と絵師金蔵
1996年11月03日[日] - 1996年12月08日[日]
休館日:11月5日(火)・11日(月)・18日(月)・25日(月)・12月3日(火)
観覧料:一般800円(600円)/大学生500円(400円)/高校生以下無料。
*( )内は一般前売料金及び20名以上の団体料金。*身障者手帳(1・2級)、療育手帳及び障害者手帳所持者とその介護者(1名)、高知県長寿手帳所持者は無料。
主 催:高知県立美術館、高知新聞社、NHK高知放送局
後 援:RKC高知放送、KUTVテレビ高知、エフエム高知
協 力:高知県教育委員会、赤岡町
助 成:財団法人地域創造/ジャンボ宝くじ助成事業
第46回高知県芸術祭共催行事
内容
芝居は、江戸庶民の大きな娯楽でした。浮世絵版画にも歌舞伎の芝居小屋の様子や役者などが多く描かれていますが、江戸末期の土佐で二曲屏風の大画面に描かれた独特の芝居絵が誕生します。この芝居絵は一人の町絵師が始めたと伝えられています。絵師の名は、金蔵といい、人々は絵師金蔵を略して「絵金」と呼びました。
土佐の芝居絵は、祭礼に掲げられる二曲屏風や「えんま」と呼ばれる絵馬提灯、端午の節句に室内に張られた横幟、雛段用の小襖、奉納された絵馬など幅広く描かれました。
絵金は、1812(文化9)年に高知市の新市町に生まれ、絵の才能を認められてお城御用絵師の池添美雅に師事しています。後に美雅から「柳栄」の号を与えられ、名前を美高と改めました。1829(文政12)年には、池添美雅の推薦により江戸で修業が許されるほど将来を期待された絵師でした。土佐に戻ってからは林洞意美高として藩の家老の桐間家の絵師にとりたてられますが、贋作事件に巻き込まれて一介の町絵師となります。
野に下った絵師金蔵の軌跡は不明な部分が多いのですが、その後彼が描いた芝居絵は人々に大いに受け入れられ、人気を博しました。そして、「絵金」といえば芝居絵を指すような一種のブランド名として受け入れられ、芝居絵を描く絵師たちにより昭和初期頃まで制作されていたといいます。
この展覧会では、土佐の夏の祭礼を中心に人々を楽しませてきた芝居絵屏風を中心に約190点の作品を展示し、「絵金」というおおきなくくりで幅広く土佐の芝居絵を紹介するとともに、あまり見る機会のない画軸、絵馬、白描などにより絵師金蔵の画業をできるかぎり紹介しようというものです。