PERFORMANCE & FILM 舞台芸術 & 映画
概要
リトアニアからアメリカに亡命、ニューヨークを拠点に映像作品の制作、上映、 保存活動を続ける個人映画の大御所、ジョナス・メカスが3度目の来日を果たし、 東京 → 沖縄 → 名古屋 → 高知をカメラと共に旅します。
ジョナス・メカスは、「リトアニアへの旅の追憶」に代表される日記映画の第 一人者として、世界中の人々に感銘を与えてきただけでなく、アメリカのインデ ィペンデント映画シーンの戦闘的擁護者として、世界の非商業映画の発展に貢献 してきた先導者です。彼の活動と著書「メカスの映画日記」の美しく熱いメッセ ージは、世界中の映画作家や映画ファンに希望と勇気を与え、インディペンデン ト映画の精神的支柱として、多くの人々の心の中に生き続けてきました。その彼が5年ぶりに来日し、高知を含む南方ルートを巡ります。高知での出来事、人々との出会いの様子がメカスによって記録され、以前の旅のフィルムと合 わせて、新作として完成される予定です。
高知県立美術館では、最も有名な「リトアニアへの旅の追憶」(25ミリ・ニュープリント・日本語字幕付)とメカスの持参する日本初公開となる作品5本(2時間弱)を上映します。併せてメカスによる自作の詩の朗読、メカスとの対話を行います。メカスは詩人としても優れた作品を数多く発表しており、詩集「森の中」「セメニシュケイの牧歌」がリトアニア語以外の言語としては初めて日本語に翻訳・出版されます。メカスの熱く激しい情熱と、優しく温かいまなざしに、一人でも多くの方に接 して頂きたいと願っています。
作品紹介
リトアニアへの旅の追憶
(Reminiscence of Journey to Lithuania/1972年/87分/日本語字幕)
メカスと弟アドルファスの27年ぶりのリトアニア帰郷を中心にした3部構成の日記映画。
第1部 アメリカに亡命してきた頃の思い出を、当時撮影したフィルムを 使い編集
第2部 故郷リトアニアでの肉親との感動的な再開を描く
第3部 強制収容所を過ごしたドイツ時代の友人たちを訪ね当時を思い起こす メカスの代表作であるだけでなく、日記映画の金字塔として今なお光輝いている。
Happy Birthday to John
(1972年/1996年作品/25分)
ジョン・レノンの1972年の誕生日のパーティーを中心にレノンを撮ったカットを集めた作品。冒頭に映画の編集に関するレノンのしゃべりあり。
Imperfect Three Image Film
(1995年/6分)
メカスの踊りと声明
Trip to Millbrook
(1967年/12分)
ZEFIRO TORNA OR SCENES FROM THE LIFE GEORGE MACIUNAS ZEFIRO TORNA
マチューナスの愛したモンテベルティのマドリガルの題名。 葬儀でも死者の希望によりこの曲のテープを流した。 「そよ風が吹く」の意。
ON MY WAY TO FUJIYAMA I SAW
世界初上映。日本で撮った映像をまとめたものと思われる。