作品概要

地を踏みしめ、大切なものを守るように踊る。肉体は、古からの教え、願いの姿。

日本を代表するコンテンポラリーダンスカンパニー、Co.山田うんが、6年ぶりに高知でカンパニー公演を行います。今回上演する『いきのね』は、愛知県奥三河地方で700年以上にわたって受け継がれている神事芸能「花祭」へのオマージュとして創作され、あいちトリエンナーレ2016で初演されました。舞台上に敷き詰められた土と松明のかがり火のなか踊られる力強い群舞は、当時大きな話題になりました。2019年にはKAAT神奈川芸術劇場で再演され、この成果を受けて振付の山田が第37回江口隆哉賞を受賞するなど、カンパニーの代表作の一つとして高く評価されています。花祭の持つ無病息災、五穀豊穣、厄除け、「生まれ清まり」の祈願を、ダンサー達が現代によみがえらせます。大切なものを守るように踊る、その肉体こそが古からの教えであり、願いの姿です。

制作クレジット

振付・演出：山田うん
音楽：ヲノサトル

出演：飯森沙百合、川合ロン、黒田勇、田中朝子、西山友貴、仁田晶凱、長谷川暢、望月寛斗、山口将太朗、山崎眞結、山根海音、吉﨑裕哉

衣装デザイン：池田木綿子
衣装製作：Luna Luz costume design office
鬼面：ボッチン
照明：藤田雅彦
音響：江澤千香子
舞台監督：酒井健（ニケステージワークス）
技術コーディネーター：關秀哉（RYU）
Co.山田うんカンパニー制作：上原聴子

2016年初演・製作：あいちトリエンナーレ2016

プロフィール

山田うん

器械体操、バレエ、舞踏を学び、1996年から振付家として活動を始める。2000年横浜ダンスコレクション・ソロ×デュオコンペティションにおいて「若手振付家のための在日フランス大使館賞」を受賞し渡仏。帰国後02年ダンスカンパニー＜Co.山田うん＞設立。また、世界各国でソロパフォーマンスやコラボレーションなども積極的に行っている。第8回日本ダンスフォーラム大賞、平成26年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。平成28年度文化庁文化交流使として欧州、アメリカ、オセアニア、アジア、アフリカの11カ国23都市にて公演や交流事業、国立大学や国立バレエ団等でのワークショップを実施。2019年KAAT神奈川芸術劇場での「いきのね」上演を評価され令和元年第37回江口隆哉賞受賞。平成30年には高知県立美術館主催 日本・オランダ国際共同製作公演「雅歌」（向井山朋子コンセプト・演出）で振付を手掛け、その他にも三原村のししとうをPRする「ししとうマーチ」の振付を行うなど、高知との縁も深い。

Co.山田うん（こやまだうん）

2002年設立の山田うん率いるダンスカンパニー。高い技術とともに、強靭な精神と肉体を併せ持つ、注目の新進気鋭ダンサーが常に十数名所属し、数々のレパートリーツアーと共に、年間2～3本の新作を発表している。圧倒的なチームワークを持ちながら、一人一人の個性が際立ち、設立から現在まで長い間話題を呼んでいる。世界各地での招聘公演や共同製作、日本全国でのホール公演、オペラやミュージカル、演劇公演へのダンサー、役者としての出演、学校や施設でのワークショップ、まちづくり地域交流事業、企業やレストラン、ファッションとのコラボレーション、イベントプロデュースなどを行うほか、コロナ禍においてはオンライン公民館「文舞両道」を始動するなど、様々な形で社会と繋がっている。

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