PERFORMANCE & FILM 舞台芸術 & 映画

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高知ライブエール・プロジェクト
高知県立美術館・開館30周年記念
大木裕之 監督作品上映 Films by Oki Hiroyuki
- in commemoration of the 30th anniversary of The Museum of Art, Kochi

2023年11月04日[土]

会場|高知県立美術館ホール

入場料500円(一日券)*当日券のみ。500円ですべてのプログラムをご覧いただけます。

主催|高知県立美術館(公益財団法人高知県文化財団)、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会

助成|文化庁文化芸術振興費補助金(統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業(アートキャラバン2))|独立行政法人日本芸術文化振興会
事業名|JAPAN LIVE YELL project

協力|ANOMALY、イメージフォーラム、国映、スタンス・カンパニー、FOUプロダクション、リカコカンパニー・高知シネマクラブ

 JLYpロゴ_HP用.jpg  文化庁ロゴ.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像



概要

現代美術家、映画監督として唯一無二の活動を展開する大木裕之(1964-)は、1991年に高知へ移住し重要な拠点として以降、県内のあらゆる風物を被写体に、数多くの作品を手掛けてきました。高知県立美術館製作による映画「HEAVEN-6-BOX 天国の6つの箱」(1994-95年)を監督し、現在も独自に活動を継続しているプロジェクト「MI」の発端となった映像ワークショップ(2000-02年)の講師を務めるなど、当館との関わりも深い郷土ゆかりのアーティストです。

開館30周年を記念した本企画では、「HEAVEN-6-BOX」や、当館開館を記念して初上映された「七月の思想家」(1993年)の他、180本を超えるという監督作品の中から、高知ロケの実験的作品や、ゼロ年代のビデオ作品、最新作などを精選して上映し、その軌跡を辿ります。


スケジュール

10:00‐「七月の思想家」1993年/73分

11:30‐「HEAVEN-6-BOX 天国の6つの箱」1994-95年/60分

13:30‐「エクスタシーの涙 恥淫」1995年/62分 R18+

14:50‐「心の中」1997-98年/89分

17:00‐ ゼロ年代ビデオ作品

18:40‐ 近作集

*各上映前に大木監督によるトーク/パフォーマンスを予定。


上映作品

10:00‐
「七月の思想家」
1993年/73分/カラー/16mm *Blu-ray上映

1993年7月を中心に、全編高知にて撮影。世界との関係性を探求する思索の痕跡がみずみずしく描かれる。同年11月19日、美術館ホールこけら落としの一環として初上映。2019年度高知県立美術館新規収蔵作品。

監督・撮影・編集:大木裕之

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11:30‐
「HEAVEN-6-BOX 天国の6つの箱」
1994-95年/60分/カラー/16mm *Blu-ray上映

天国からの光が降り注ぐ街、高知。10分×6セクション(箱)という厳密な構造のもと、JR旭駅前をはじめとした高知の風景や人々の営みの断片が、神秘的かつノイジーに交錯する。1994年度企画展「クールの時代 美術のノイズ・ミュージック」出品作として当館が製作。第46回ベルリン国際映画祭ヤング・フォーラム部門ネットパック賞特別賞。

製作:高知県・高知県立美術館
企画:松本教仁(高知県立美術館 学芸員)
配給:イメージフォーラム
監督・撮影・編集:大木裕之
音楽:佐藤篤
演奏:セント・ハミンゲン(佐藤篤、恒藤洋樹)
音響:村上裕二 
挿入曲:「ベリーを摘んだらダンスにしよう」(作曲:間宮芳生、指揮:西本茂、演奏:三里中学校音楽部) 出演:清岡恭久、佐藤篤、松本教仁、都築憲司、都築房子、高崎元尚、高崎佳恵、鍵岡正謹、橋本大二郎

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13:30‐
「エクスタシーの涙 恥淫」 R18+
1995年/62分/カラー/35mm

ある宇宙人4人家族の性愛をめぐるドラマが、高知県田野町を舞台に繰り広げられる。全編が1分間のワンシーン・ワンカットで構成され、ジョン・ゾーン、マーク・リボーらのアバンギャルド音楽が彩る、異色の実験的ピンク映画。

製作・配給:国映株式会社
原案・プロデューサー:鈴木章浩
監督:大木裕之
企画:朝倉大介
脚本:伊藤清美、大木裕之
撮影・照明:上原剛 
音楽(オリジナル楽曲提供):ジョン・ゾーン
演奏:ロバート・クイン、マーク・リボー、シロ・バプティスタ、ジョン・ゾーン
出演:田口朋毅、大杉暁子、大木裕之、フジタヒロミ、伊藤清美、Kっくん、葉月螢、森本健、薬師寺悟

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14:50‐
「心の中」
1997-98年/89分/カラー/16mm/英語字幕付

心中しようと渚に横たわる2人の青年。監督は彼らに、心中を演じることをどう思うかと問いかけ、たゆたう波のようにドラマとドキュメントが重なりせめぎ合う。高知の自主上映団体が企画し、足掛け2年超、北海道から高知まで日本縦断して撮影が敢行された。

製作:リカコカンパニー
企画・製作:内原理恵
スーパーバイザー:石原郁子
監督・脚本・撮影・編集:大木裕之
音楽プロデューサー:田辺浩三、稲岡邦也(UNICOM)
音楽:リッチー・バイラーク、マル・ウォルドロン、竹﨑和征、気まぐれ金魚 
制作協力:高知シネマクラブ
出演:阿部公彦、川村五博、清岡恭久、矢吹れん、下山浩一、大木裕之

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17:00‐ ゼロ年代のビデオ作品
18:40‐ 近作集
デジタル撮影による2000年代以降の作品群より、重要作や短編、コミッションワークなどを選りすぐって上映します。

■17:00‐ ゼロ年代ビデオ作品

「001001」
2001年/27分/DV *DVD上映

2000 年、長野市の長谷寺で行われた大野一雄と松澤宥のコラボレーション公演「大野一雄 長谷寺に舞う2000」の記録映像作品。ビデオや8mmフィルムといった異なるフォーマットによる撮影や、モノクロームへの変換、公演以外のシーンを含んだ編集など、単なる記録を超え、パフォーマンスと映像表現の関係が探求される。大野一雄が病により歩行困難となる直前に行われた公演であり、世界的舞踏家最晩年の貴重なドキュメントでもある。

製作:桜華書林 プロデューサー:櫻井群晃
監督:大木裕之 撮影:竹内建二郎、青木孝枝、大木裕之 
編集:大木裕之、青木孝枝
出演:松澤宥、大野一雄、大野慶人

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「メイ」
2004-08年/50分/DV *Blu-ray上映/英語字幕付

「メイ」シリーズ第1作。「美(中国語読みで“メイ”)とは何か」を探求する大木のカメラがとらえた、一見脈絡のない断片的なシーンを膨大に集積してゆくことで、“ 生”の全体性の再構築が図られる。今回は、多数あるバージョンのうち090522mixを上映する。同シリーズは毎年5月(英語で“May”)に撮影が行われ、5 年分撮りためられた素材によって1作品が構成される。よって、完結(第5 作の完成)は2028 年5月の撮影以降となる壮大なシリーズである。

製作:FOUプロダクション プロデューサー:藤田敏正
監督・撮影・編集:大木裕之
協力:テンポラリースペース/中森敏夫

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■18:40‐ 近作集

「みつめつつユみ 藁工mix」
2011-21年/7分/HD

東日本大震災をきっかけに撮影を開始した短編作品。撮影地は、津波によって瓦礫と化した震災直後の東北をはじめ、鉱物資源を巡る紛争の絶えないコンゴ、地球のエネルギーが渦巻くとされ多くの富裕層が訪れるアリゾナ・セドナのほか、チベット、広島、サンフランシスコ、高知など。“マテリアル”をテーマに、絶え間ない移動と思考を続ける大木のカメラは、私的な視座を保ちながらも、グローバル化した現代のはらむ両義性をとらえている。

監督・撮影・編集:大木裕之 編集:伊阪柊、濱田公望

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「カンシー/レキシー/テレパシー」
2016年/13分/HD

国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2016」にて、インスタレーションを構成する2チャンネルの映像作品として発表。今回はそのうち1点をシングルチャンネル作品として上映する。高知の「よさこい祭り」から札幌の「YOSAKOIソーラン祭り」を経て派生したイベント「にっぽんど真ん中祭り」が、芸術祭会期中に展示会場のある名古屋市中心地で開催されることを知った大木は、チーム「M・I」を率いて急遽出場。その様子と、芸術祭関係者らとの会食の様子とが対置して描かれる。

監督・撮影・編集:大木裕之 編集:伊藤仁美

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「トシ シ」
2020年/12分/HD

札幌市の地下街と文化施設を繋ぐ地下歩道に設置する、全長約10m のパブリックアートとして制作された4チャンネルのプロジェクション作品(今回はシングルチャンネルに統合)。大木のモノローグと、80 年代末から北海道松前町で手掛けてきた「松前君」シリーズのフッテージをはじめ、道内で撮影された風景や人々、自ら書き付けたノートなどのイメージが、空間的な広がりのうちに響きあう。映像の氾濫する都市生活と人間の認識の在り方を、通路を通りすがる人々にさりげなくも鋭く問いかける。

監督・撮影・編集:大木裕之 編集:櫛引康平

札幌文化芸術交流センター SCARTS委嘱作品

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「meta dramatic 最新mix」
2023年/33分/HD

山中で狩猟生活を送る俳優の東出昌大と、ライブハウスの舞台上でパフォーマンスを行う大木。両者をとらえたシーンを中心に幾重にも映像が重ねられ、虚構と現実が混じり合う“有機的存在としての映像作品”が目指される。「恵比寿映像祭2023」にて、会期中随時更新され、フェイクファーで縁取ったスクリーンなどの設えや大木によるライブパフォーマンスを伴った映像インスタレーションとして発表。今回は、会期後さらに更新された最新版を上映する。

監督・撮影・編集:大木裕之 編集:桟敷北斗、酒井風
出演:東出昌大、烏森まど、松本花林、打越梨子、伊藤亜紗
音楽:大和田俊、山川英毅
協力:岡山PEPPERLAND

恵比寿映像祭2023 コミッション・プロジェクト委嘱制作作品

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「M・I 2023」
2000-­23年/30分/ HD

M・Iとは、2000 年に当館で開催された大木が講師を務める映像ワークショップにて、“「ま」と「む」の間の「み」”を合言葉に結成されたプロジェクト。以降、高知の夏の風物詩「よさこい祭り」への連続出場や、アートイベントの開催など、独自に活動を継続している。今回は、2000 年から本年までにM・Iとして撮影された映像を編集し上映する。

監督・撮影・編集:大木裕之 編集:濱田公望

プロフィール

大木裕之(おおき・ひろゆき)

1964年東京生まれ。高知県、東京都ほかを拠点に各地を遍歴。東京大学工学部建築学科在学中の80年代前半より映像制作を始める。生活と制作が一体的な自身の日常から掬い取られた膨大なイメージが紡ぎ出す、構築的かつ詩的な映像表現は国内外で高く評価されている。現代美術家、映画監督、パフォーマー、建築家、DJとして幅広い活動を展開し、多数の展覧会や映画祭などに参加。近年のグループ展に「あいちトリエンナーレ2016」、「恵比寿映像祭2023」など。

oki_profile.jpgPhoto by Tomomi Nishimura


関連企画・サービス

開館30周年記念展「そして船は行く」
日程|113日(金・祝)‐123日(日)
*11月3日(金・祝)、4日(土)、5日(日)は入場無料!

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無料託児サービス
ACSA(アクサ)認定のベビーシッター資格もしくは保育士・各種教員免許を持つベビーシッターによる託児サービスです。ご観覧中、安心してお子様をお預けいただけます。

時間|11月4日(土)10:30-12:45/14:00-16:30(計2回)*上記展覧会の他、本上映会「HEAVEN-6-BOX」および「心の中」をご覧の方がご利用いただけます。
定員|各回10名(入替制)
場所
|1階 講義室
申込方法|お電話(088-866-8000)で仮予約の上、申込書を10月28日(土)までにお送りください。
シッター提供|ムッターシューレ

七月の思想家03(飛行機).png「七月の思想家」


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「HEAVEN-6-BOX 天国の六つの箱」


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「エクスタシーの涙 恥淫」


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「心の中」

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「001001」


メイ01(マッチ).png
「メイ」

mitsumetsutsu.jpg
「ゆめみつつユみ 藁工mix」

カンシー10.JPG
「カンシー/レキシー/テレパシー」

oki_02.png「トシ シ」

metadramatic.jpg
「meta dramatic 最新mix」

M・I 2023.JPG
「M・I 2023」

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