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舞台公演シリーズVOL.26 弘前劇場公演 「賢治幻想 電信柱の歌」 平成16年度第54回高知県芸術祭共催行事

2004年10月31日[日]

日 時:2004年10月31日(日)午後2時開演(1時30分時開場)
会 場:高知県立美術館ホール(全席自由)
入場料:前売2,000円/当日2,500円
※身体障害者手帳、療育手帳、障害者手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳所持者とその介護者1名は3割引です。美術館ミュージアムショップ、県民文化ホールで取扱います。
主 催:高知県立美術館(高知県文化財団)
後 援:高知新聞社・RKC高知放送・KUTVテレビ高知・エフエム高知・KSSさんさんテレビ・NHK高知放送局・浪岡町
助 成:芸術文化振興基金
協 賛:アサヒビール株式会社(当ホール事業はアサヒビール(株)より年間助成を受けています)

作/別役実
演出/長谷川孝治
舞台監督/野村眞仁
照明/中村昭一郎
音響/原島正治(舞台音響・囃組)
舞台美術/三浦孝治
装置/鈴木徳人
制作/有限会社弘前劇場

出演

福士賢治・畑澤聖悟・永井浩仁・佐藤誠
山田竜大・森内美由紀・藤本一喜
濵野有希・斉藤蘭・青海衣央里
工藤由佳子・工藤早希子・平塚麻似子
長谷川等(浪岡演劇研究会)
横山優子(ヴィオラ)

ここは、東北のとある地方。とある小さな駅のプラットホーム。下手はずれに電信柱が立ち、電線が彼方の山に消えている。
電車が轟音を立てて通りすぎると(その駅には停まらなかったはずなのだが)、中年の男の旅人がひとりホームに立っている。「そうなんだよ。昔、この駅に降りた記憶があるんだ・・・」。もちろん、それがいつ、どこへ行くためのものだったかはわからない。
 電車が通りすぎる度に、人々が降り立ち、男と触れ合い、去ってゆく。その過程で、男にとってのその場所の意味が、おぼろげに見えてくる。「もしかしたら私は、そのころ妹を亡くして、傷心の旅に出ようとしていたのかもしれない・・・」
 何ものかに呼び覚まされた賢治の化身が、自分自身の賢治であることを確かめるべく、賢治ワールドを辿る。

「季節のはざま」
作・演出:長谷川孝治
03.10 於:オリベホール(東京六本木)
撮影:田中流

「天才バカボンのパパなのだ」
作:別役実 演出:長谷川孝治
2004.07 於:スタジオ・デネガ
撮影:横山英樹

別役実
1937年生まれ。鈴木忠志等と早稲田小劇場結成。「マッチ売りの少女」「不思議の国のアリス」など100作を超える戯曲の他、エッセイ、童話、評論など多数の著作を発表している。父親が高知市出身で小学2年生の1年間小高坂小学校に通学。曾祖母が寺田寅彦の姉にあたるなど高知との縁は深い。

長谷川孝治
1956年生まれ。弘前劇場主宰・劇作家・演出家。95年「職員室の午後」で第1回日本劇作家協会優秀新人戯曲賞受賞。なみおか映画祭アソシエイトディレクターでもある。


弘前劇場

弘前劇場は、1978年の旗揚げ以来、主宰者である長谷川孝治のオリジナル作品を中心に上演しています。青森県浪岡町に拠点を置き、地域における演劇を発展させるべく、地域に立脚・密着しながら演劇を発信しつづけている集団です。弘前劇場の作品は、まるで日常を切り取ったかのような淡々とした台詞運びで人と人の関係性が舞台上に展開されます。日常を丹念に描くことによって、核心部分を浮かび上がらせるのです。また、俳優は台詞を自らの生活言語(津軽弁などの方言)に翻訳して演じます。創られた作品は、地元だけではなく東京を始め日本各地で上演されます。作品に普遍性がなければ地元での公演は成立しても「地域発の演劇」としては成立しません。

「家には高い木があった」
作・演出:長谷川孝治
2004.02 於:スタジオ・デネガ
撮影:横山英樹
弘前劇場
038-1311青森県南津軽郡浪岡町浪岡字若松47-2
TEL:0172-62-0717
E-mail:office@hirogeki.co.jp
URL:http://www.hirogeki.co.jp

「永遠の夏休み課題図書」
演出 長谷川孝治
 某日、私は稽古場に積まれたままになっていた自らの蔵書約1万数千冊を1週間かけて自宅の勉強部屋へ運び込むという無謀なる計画を立てた。段ボールで約150個、重さ約3トン。いつだか古本屋を舞台にした芝居をやり終演後そのままになっていた本は、4年ぶりくらいに戻ってきた。懐かしい本が帰ったとき家の2階は静かに重さに泣きはじめた。
 別役さんから2場までの台本が送られてきた。イーハトーブ、レオン・キュースト、カネタ・イチロー、ポラーノ広場、死んだ妹、ディスティパーゴ、宮沢賢治の世界が独特の台詞回しで立ち上る。「宮沢賢治の世界だよなぁ・・・」ふと思い乱れ、煙草をもみ消し、隣の書庫に入って扉を開ける。
 おそらく手伝わせた娘が面白がって揃えておいたのだろう、文庫本が綺麗に並んでいた。それらは5冊の同じ題名を持つ本「注文の多い料理店」と3冊の同じ題名を持つ本「風の又三郎」だった。それは幾度も読んだことを意味しない。必要性を感じて購入したにもかかわらず最後まで読まれることなく埋もれ、幾年か後にまた必要があって購入されていたに違いない。まるで、夏休みの作文宿題の課題図書のように。
 太宰治と寺山修司とアントン・チェーホフと宮沢賢治は、北の寒い所に住んでいた作家である。そこには「饒舌」があり「含羞」がある。冬の日に、屋内から外へ出るときには「小さな決意」が必要な場所に住んだ記憶のある者とそうでない者の文章には、寒さの指紋の有無が必ずある。それは遠くアメリカ大陸の北西に住むインディアンが持つ神話と宮沢賢治の世界が繋がっているようにである。
 永遠になるかもしれなかった課題図書は精緻に読まれつつある。中石器時代から新石器時代にかけて人類が生み出した数々の神話を投影されながら。
※電話予約 高知県文化財団
088-866-8006(9時~17時)

アフタートーク

長谷川孝治(弘前劇場)、西村和洋、野村通乃、坂下直美(以上高知県高等学校文化連盟演劇専門部)

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