PERFORMANCE & FILM 舞台芸術 & 映画

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春の定期上映会 インド映画の奇跡
グル・ダットの全貌 「こんな国の映画も観てみたい!」

2002年05月18日[土] - 2002年06月01日[土]

上映日:2002年5月18日(土)、19日(日)6月1日(土)

会場:高知県立美術館ホール

入場料:前売1日800円 当日1日1,000円 3回券2,000円
※身体障害者手帳、療育手帳、障害者手帳所持者とその介護者1名は3割引です。
 

主催:高知県立美術館

後援:高知新聞社・RKC高知放送・KUTVテレビ高知・NHK高知放送局・エフエム高知・KSSさんさんテレビ

フィルム提供:国際交流基金

協力:(財)国際文化交流推進協会(エース・ジャパン)

上映作品


2002年5月18日(土)

①10時
「賭け」
(1951年/白黒/137分) 監督:グル・ダット
失業中のタクシーの運転手マダンは、実は凄腕のギャンブラー。下町の賭場に出入りしていた彼は、秘密カジノを経営するボスに目を付けられ仲間に誘われる。病気の妹の治療費を稼ぐため悪の道に踏み込むマダンに、思いがけない罠が待ち受けていた。ノワール映画の体裁をとりつつ、階層社会の矛盾を暴いた、グル・ダットの記念すべき処女作。

②13時30分
「網」
(1952年/白黒/133分) 監督:グル・ダット
金製品を隠して持ち出そうとしたリサは、警察にあやしまれ村娘マリアの元に身を寄せる。リサに運び屋を命じたトニーは、金製品を取り戻すためマリアに近づくが…。ゴアの漁村を舞台に、都会からやって来たやくざな男トニーと、彼に純愛を捧げるマリアとの結びつきを描く。キリスト教の愛と赦しの精神がストーリーの基盤になっており、グル・ダットには珍しく宗教色の強い作品。

③16時
「鷹」
(1953年/白黒/150分) 製作・監督・出演:グル・ダット
16世紀のインド西海岸マラバール地方。ポルトガル支配に反旗を翻し、人々を率いて立ち上がった「鷹」と呼ばれる娘がいた。彼女は藩王国の王子とも手を携え、ポルトガル人を撃退すべく闘いを展開する。インド映画には珍しい、船を舞台にした冒険活劇。ポルトガル風俗あり、ヒンドゥー王朝の描写ありの盛りだくさんな作品。グル・ダット初の主演作。

2002年5月19日(日)

①10時
「表か裏か」
(1954年/白黒/140分) 製作・監督・出演:グル・ダット
交通違反で刑務所に入っていたカールーは、出所後自動車整備ガレージに就職。持ち主の娘ニッキーと恋仲になるが、それを知ったニッキーの父にクビにされる。次にあるクラブのボスの運転手に雇われるが、そこがギャングの根城だったことから大騒動が…。洒落た会話、スピーディーなアクションが楽しい、究極のソフィスティケイテッド・コメディ。

②13時30分
「55年夫妻」
(1955年/白黒/152分) 監督・出演:グル・ダット
20歳になり亡き父の遺産を相続しようとするアニター。しかし父により「20歳の誕生日から1ヶ月以内に結婚すること」という条件が付けられていた。叔母の策略で売れない漫画家プリータムと偽装結婚し、すぐに離婚することにするが、次第に二人はひかれ合っていく……。グル・ダットのコメディ作家としての資質が開花。洒落たハリウッド・コメディを思わせる、グル・ダット中期の傑作!

③16時15分
「渇き」
(1957年/白黒/145分) 製作・監督・出演:グル・ダット
売れない詩人ヴィジャイは、世間からも家族からも見捨てられていたが、ただひとり娼婦のグラーブだけは、彼の詩を気に入ってくれた。そんな折り、ヴィジャイは鉄道事故に巻き込まれてしまう。悲しんだグラーブは彼の遺稿詩集を出版。詩集はベストセラーとなるが…。映画に込められた人生の真実が多くの人々に共感を呼んだ、グル・ダット作品の最高峰!!

2002年6月1日(土)

①10時30分
「グル・ダットを探して」
(1989年/イギリス/カラー/ビデオ/84分) 監督:ナスリーン・ムンニー・カビール
’89年、イギリスのテレビ局チャンネル4で3回にわたって放送された、グル・ダットに捧げるドキュメンタリー。家族や友人へのインタビューと、残された映画とによって天才監督の生涯をたどる。グル・ダットの人間像、作家像に迫り、当時の映画界の状況をもあぶりだす。

②13時
「十四夜の月」
(1960年/白黒/170分) 監督:M・サーディク 製作・出演:グル・ダット
ナワーブは、市場で一瞬ヴェールをあげた美女ジャミーラに一目惚れ。召使いに仲立ちを頼むが、召使いは別の女性と間違えてしまう。イスラム文化が花開いた北インドの町ラクナウを舞台に、イスラムの習慣が引き起こす恋と悲劇を描く。グル製作の作品としては最大級のヒットとなった。ヒロインの美しさを讃えるタイトルソングは今なおインドの人々に歌い継がれている。

③16時
「旦那様と奥様と召使い」
(1962年/白黒/173分) 監督:アブラール・アルヴィー 製作・出演:グル・ダット
19世紀末、イギリス統治下のカルカッタ。屋敷で働く縁者のもとに身を寄せたブートナートは、旦那様や奥様たちの贅沢な暮らしに、ただ驚くばかりであったが…。貧しい人々を搾取する兄、放蕩三昧の弟、帰らぬ夫を待ち続けるうちにアルコールに溺れていく弟の妻。近代化に取り残された上流階級の人々のデカダンな生活を、召使いの視点から描く。インドで最も権威のある映画雑誌「フィルムフェア」誌賞の、’63年最優秀作品賞と監督賞を受賞。
                                                    ※『グル・ダットを探して』以外は35ミリ

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