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「イギリスのモダン・デザイン―リバティ・スタイル展」開催記念映画上映会 オスカー・ワイルド 97年ヴェネツィア国際映画祭正式出品作品

2000年04月01日[土]

日 時:2000年4月1日(土)①11:00②14:00~(上映時間1時間57分)
場 所:高知県立美術館ホール
入場料:無料(ただし「リバティ・スタイル展」観覧券半券が必要)

キャスト

スティーヴン・フライ
ジュード・ロウ
ヴァネッサ・レッドグレーブ
ジェニファー・エイル
マイケル・シーン

撮影監督:マーティン・フューラー
美術監督:マリア・ジュルコヴィック
衣装デザイン:ニック・イード
音楽:デビー・ワイズマン
脚本:ジュリアン・ミッチェル
監督:ブライアン・ギルバート

文豪でありながら、英国文学史上最も異端とされているオスカー・ワイルド。
ロンドン世紀末芸術の幕を開けたといわれる"堕落と破滅"の長編小説「ドリアン・グレイの肖像」に始まり、官能的でグロテスクなファム・ファタール詩劇「サロメ」や戯曲「ウインダミア卿夫人の扇」「まじめが肝心」、さらには人間愛に溢れた童話「幸福な王子」まで、帽広くその独創性を発揮、まさに流星のような成功を収めた。
アルフレッド・ダグラスと出逢ったのはそんな絶頂期だった。
ボジー(坊や)という愛称を持つクインズベリー侯爵の三男である彼は、美貌と詩才に恵まれていた。その若さと美しさに魅了されたワイルドは、抑えることのできない欲望に身を委ねていく…。
しかし1895年、失意のどん底に突き落とされる事件が起きる。ボジーの父である侯爵から「"同性愛"という名の猥褻行為を犯した」と訴えられたのだ。

時はヴイクトリア朝末期。
"姦淫は罪であり、不義密通は罪であり、勿論〈男色〉も罪である"。
英国・ロンドンにおいてはじめての"男色事件""男色裁判"に、裁判所は勿論のこと、大衆・社会は大きく動揺を始めた…。
彼の生きた時代と情熱的な人生、妻へのそして子供たちへの愛、さらには彼の描いた世界に込められたやさしさを、本作では余すところなく描き出す。また、同性であるポジーとの純粋な愛を全うしようとする姿に至るまで、一切偽ることなく映像化に成功。
聖と俗、善と悪、悲劇と喜劇…相反する要素を併せ持つ被の作品と彼自身の生涯。心から家族を愛しながらも、若き恋人への純愛を貫き、同性愛裁判の場に臨む姿が美しく感動を呼ぶことだろう。
作家として、また一人の男としてワイルドの新たな側面に光をあてたのは、『愛しすぎて/詩人の妻』でも作家T.S.エリオットと妻ヴイヴイアンの狂おしいまでの愛を描いた名匠ブライアン・ギルパート。脚本に『アナザー・カントリー』『ゴッホ』('90)のジュリアン・ミッチェルを迎え、世紀末に輝く純愛の姿を描き出す。
ワイルドを演じるのはステイーヴン・フライ。『ピーターズ・フレンズ』でエイズに冒されたピーターを好演、本国英国では作家としても評価の高い知性派俳優。本作では禁断の愛に身を委ねながらも、夫として父として生きようとする人間味溢れる演技を披露し、絶賛を浴びた。
要となる恋人ボジー役には、新進俳優ジュード・ロウ。ノーブルなルックスと舞台で鍛えた的確な演技力で、文豪を惑わす絶世の美男を演じ、一躍脚光を浴びた。その後、出演依頼が殺到している英国期待の美形派俳優である。
その他、ワイルドの気丈な母親役にアカデミー賞女優ヴァネッサ・レッドグレーブ。最後までワイルドを支え続ける妻コンスタンスにジェニファー・エイル(『高慢と偏見』)、最初の恋人ロスにマイケル・シーン(『オセロ』)が扮し、艶のある演技を披露している。なお本国英国では97年、ワイルドの誕生日の翌日10月17日に公開され、全英初登場1位の大ヒットを記録した。
退廃的かつ前衡的な芸術が華開いた19世紀末。ウィーンには画家クリムトや音楽家マーラーが、パリでは詩人ランボーやヴェルレーヌが脚光を浴びていた。
英国において、まさに世紀末芸術の幕を開けた一人であるワイルドは、自分の作品の挿絵として妖艶な画風のビアズレーや、リケッツ、クレイン等と共に数々の作品を発表した。
本作では彼の活躍した時代とロンドンを、官能美溢れる映像で完璧に再現。ヴィクトリア朝の壮麗さを残す地域を使って広範なロケーションが行われ、さらにワイルドとポジーが夜な夜な訪れた悪名高い"男娼の館"もセットによって甦る。
英国文学史上、シェイクスピアに次ぐ人気を誇るワイルド。
エミリー・ブロンテ、ディケンズ、D・H・ロレンスという数々の文豪をおさえ、なぜここまで圧倒的な支持を得ているのか?
20世紀末の今、映画として解き明かされる。

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