PERFORMANCE & FILM 舞台芸術 & 映画

2019:10:19:13:44:09:2019:10:20:00:00:00終了しました

秋の定期上映会 アラン・ロブ=グリエ
レトロスペクティブ “ヌーヴォー・ロマン”の旗手
まぼろしの映画監督作6本

2019年10月19日[土] - 2019年10月20日[日]

上映日:2019年10月19日(土)20日(日)

会 場:高知県立美術館ホール

各プログラム入替制
入場料:
前売券:一般1プログラム券1,000円(税込)
当日券:一般1プログラム券1,200円(税込)

身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・戦傷病者手帳・被爆者健康手帳所持者とその介護者(1名)は3割引です。(ローソンチケットは割引対象外)
割引料金一般1プログラム前売券700円 /当日一般1プログラム券840円 
*年間観覧券をご提示いただくと前売料金でご覧いただけます。

前売券発売所:高新プレイガイド/高知大丸プレイガイド/高知市文化プラザミュージアムショップ/サニーマート(毎日屋、一部店舗を除く)/こうち生協(コープよしだ・コープかもべ)/ローソンチケット0570-084-006(Lコード: 62339) 
※ローソンチケットのみ県外店舗でも販売しています。
※美術館展示棟が休館しているため、ミュージアムショップもお休み頂いております。

主 催:高知県立美術館

後 援:高知新聞社、RKC高知放送、KUTVテレビ高知、エフエム高知、KSSさんさんテレビ、KCB高知ケーブルテレビ、高知シティFM放送

解説

映画の快楽、快楽の映画

20世紀の世界文学を揺るがした革命的なムーヴメント〈ヌーヴォー・ロマン(新しい小説)〉の代表的作家として知られるアラン・ロブ=グリエ(1922-2008)。1955年「消しゴム」での鮮烈なデビュー以降、既存の枠組みを根底から解体する実験的な小説を次々と発表し、60年に「去年マリエンバートで」のオリジナル脚本執筆を機に、映画界にも参入。  
倒錯的なエロスとフェティッシュを描く諸作で、戦後世界文学・映画の最前線に立つカルチャーヒーローとして圧倒的な人気を誇りましたが、その過激でスキャンダラスな描写ゆえ、輸出禁止になることもしばしばで、ヨーロッパ以外の地域ではほとんど上映されることはありませんでした。
今回満を持して「映画監督」としてのロブ=グリエのヴェールがはがされる時がやってきました。映画が持つ、限りない自由と快楽をご堪能ください。

上映作品(各プログラム入替制)
開場は各プログラムの15分前

19日(土)

20日(日)

Aプログラム

10:00~11:41

「不滅の女」101

11:50~13:25

「ヨーロッパ横断特急」95

Cプログラム

10:00~11:46

「快楽の漸進的横滑り」106

11:55~13:20

「囚われの美女」85

Bプログラム

14:00~15:35

「嘘をつく男」95

15:45~17:23

「エデン、その後」98

Aプログラム

14:00~15:41

「不滅の女」101

15:50~17:25

「ヨーロッパ横断特急」95

Cプログラム

18:00~19:46

「快楽の漸進的横滑り」106

19:55~21:20

「囚われの美女」85

Bプログラム

18:00~19:35

「嘘をつく男」95

19:45~21:23

「エデン、その後」98

●Aプログラム
(10月19日(土)10:00~/10月20日(日)14:00~)

『不滅の女』L'Immortelle
(63年/フランス=イタリア=トルコ/モノクロ/ヴィスタ/101分/BD)
監督・脚本:アラン・ロブ=グリエ 
出演:フランソワーズ・ブリオン、ジャック・ドニオル=ヴァルクローズ、グイド・チェラーノ

 イスタンブールで休暇を過ごし始めた教師の男は、陽気だがどこか謎めいた若い女と出会う。女との邂逅を重ねるうち、男は彼女の不可解さにみずからの妄執をかき立てられ…従来の「劇映画」の概念を大きく逸脱した過激な語り口が世の驚愕と憤怒を同時に招来した、いまだ「新しさ」に満ちたロブ=グリエの記念すべき監督デビュー作。

上映日時:
10月19日(土)10:00~11:41
10月20日(日)14:00~15:41

『ヨーロッパ横断特急』Trans-Europ-Express
(66年/フランス=ベルギー/モノクロ/ヴィスタ/95分/BD)
監督・脚本:アラン・ロブ=グリエ
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、マリー=フランス・ピジェ、ナディーヌ・ヴェルディエ

 パリからアントワープへと麻薬を運ぶ男の波乱万丈な道中を、幾重にも織重なったメタフィクションで構築し"ヨーロピアン・アバンギャルドの最重要作品"、"最も成功した、理解しやすい実験映画"と絶賛された2作目。ロブ=グリエ自身は"ポルノ映画"とうそぶく、スリラー映画の枠組みを借りてシリアスとコミカル、嘘と真実、合理と非合理の境界を軽やかに行き来する快作。

上映日時:
10月19日(土)11:50~13:25
10月20日(日)15:50~17:25

●Bプログラム
(10月19日(土)14:00~/10月20日(日)18:00~)

『嘘をつく男』L'Homme qui ment
(68年/フランス=イタリア=チェコスロヴァキア/モノクロ/スタンダード/95分/BD)
監督・脚本:アラン・ロブ=グリエ
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、イヴァン・ミストリーク、ズザナ・コクリコヴァ―  

 舞台は、第二次大戦末期のスロバキア共和国。小さな村に、突如現れた異邦人。レジスタンスの英雄ジャンの同志だと名乗る男は、彼の妻や妹を誘惑し始める…。ボルヘスの短編「裏切り者と英雄のテーマ」(『伝奇集』)を下敷きに、ロブ=グリエが敬愛するルイジ・ピランデッロへのオマージュも込めつつ、現実と虚構のデッドゾーンへと観るものすべてを誘う。

上映日時:
10月19日(土)14:00~15:35
10月20日(日)18:00~19:35

『エデン、その後』L'Eden et apres
(70年/フランス=チェコスロヴァキア=チュニジア/カラー/ヴィスタ/98分/BD)
監督・脚本:アラン・ロブ=グリエ
出演:カトリーヌ・ジュールダン、ピエール・ジメール、リシャール・ルデュック    

 「カフェ・エデン」にたむろして退廃的な遊戯や儀式に興ずるパリの大学生の一団。彼らの前に突如姿をあらわした謎の男が差し出す麻薬らしき粉末を摂取した若い娘ヴィオレットは、死や性愛をめぐるさまざまな幻覚に襲われる…。"『不思議の国のアリス』と『O嬢の物語』の恐るべき邂逅"とも評された、蠱惑的な色彩設計やSM行為、チュニジア・ロケ等鮮やかな画面に目を奪われるロブ=グリエ初のカラー作品。

上映日時:
10月19日(土)15:45~17:23
10月20日(日)19:45~21:23

●Cプログラム
(10月19日(土)18:00~/10月20日(日)10:00~)

『快楽の漸進的横滑り』 Glissements progressifs du plaisir
(74年/フランス/カラー/ヴィスタ/106分/BD)
監督・脚本:アラン・ロブ=グリエ
出演:アニセー・アルヴィナ、オルガ・ジョルジュ=ピコ、マイケル・ロンズデイル  

 ルームメイト殺しの容疑で逮捕された若く美しい女・アリス。被害者は、ベッドに拘束され心臓はハサミで突き刺されている。体には書きかけの聖女の殉教の絵…。本作について、「この女性は来るべき革命の希望を体現しているのだ」とロブ=グリエ自身は語る。しかし公衆道徳に反するともみなしうる先進的表現が物議をかもし、各国で上映禁止、フィルムが焼かれる事件まで発生した。

上映日時:
10月19日(土)18:00~19:46
10月20日(日)10:00~11:46

『囚われの美女』La Belle captive
(83年/フランス/カラー/ヴィスタ/85分/BD)
監督・脚本:アラン・ロブ=グリエ
出演:ダニエル・メスギシュ、シリエル・クレール、ダニエル・エミルフォーク   デューク・エリントンのジャズ・ナンバーが流れるナイト・クラブ。

 なまめかしく踊るブロンドの美女を、黒いス―ツを身にまとった男が見つめている。男の名は、ヴァルテル。謎の地下組織で情報の運び屋をしている。シュルレアリスム画家ルネ・マグリットの同名作品を含む多数の絵画をモチーフに、幻想とめくるめく官能が交錯するロブ=グリエ日本で唯一の劇場公開作。

上映日時:
10月19日(土)19:55~21:30
10月20日(日)11:55~13:20

「アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ」予告動画 提供/zaziefilms

『不滅の女』sub2s.png『不滅の女』(c)1963 IMEC

『不滅の女』sub1s.png『不滅の女』(c)1963 IMEC

『不滅の女』main (c)1963 IMECs.png『不滅の女』(c)1963 IMEC

『ヨーロッパ横断特急』main (c)1966 IMEC.png『ヨーロッパ横断特急』(c)1966 IMEC

『ヨーロッパ横断特急』sub1s.png『ヨーロッパ横断特急』(c)1966 IMEC

『ヨーロッパ横断特急』sub3s.png『ヨーロッパ横断特急』(c)1966 IMEC

『嘘をつく男』sub2s.png『嘘をつく男』(c)1968 IMEC

『嘘をつく男』sub1s.png『嘘をつく男』(c)1968 IMEC

『嘘をつく男』main (c)1968 IMECs.png『嘘をつく男』(c)1968 IMEC

『エデン、その後』main (c)1970 IMECs.png『エデン、その後』(c)1970 IMEC

『エデン、その後』sub2s.png『エデン、その後』(c)1970 IMEC

『エデン、その後』sub3.png『エデン、その後』(c)1970 IMEC

『快楽の漸進的横滑り』main (c)1974 IMECs.png『快楽の漸進的横滑り』(c)1974 IMEC

『快楽の漸進的横滑り』sub2s.png
『快楽の漸進的横滑り』(c)1974 IMEC

『快楽の漸進的横滑り』sub4.png『快楽の漸進的横滑り』(c)1974 IMEC

『囚われの美女』sub2s.png『囚われの美女』(c)1983 ARGOS FILMS

『囚われの美女』sub1s.png『囚われの美女』(c)1983 ARGOS FILMS

『囚われの美女』main (c)1983 ARGOS FILMSs.png『囚われの美女』(c)1983 ARGOS FILMS

PAST PERFORMANCE & FILM これまでの舞台芸術 & 映画

TOP